今日のことば

6月29日

所を得る
所(ところ)を得(え)る 《慣》


その人の能力にふさわしい地位や職を得る。

「経理から営業に回り、やっと所を得た感じだ」
掣肘
掣肘(せいちゅう)


[出典] 〈呂氏春秋(りょししゅんじゅう)・具備(ぐび)

そばからよけいな口出しをして、自由な行動をさせないこと。孔子の弟子の宓子賤(ふくしせん)が任地に行く時、魯(ろ)の哀公(あいこう)の側近の書記二人を借りて行き、書類を書かせた。二人が書き始めると宓子賤は、そばから二人の肘(ひじ)を引っ張って邪魔し、字の出来が悪いと叱(しか)った。二人が帰って魯公にその事情を話すと、魯公は、それは宓子賤が自分(魯公)の、任に当たる者を信じて任せず、いろいろと口出しする不明を諫(いさ)めようとしているのだ、と悟り、早速使者をやって宓子賤の思う通りに任地を治めさせた、という故事に基づく。

[原文] 「宓子賤(ふくしせん)、亶父(せんぷ)を治む。魯君(ろくん)の讒人(ざんじん)(悪く告げ口をする人)に聴きて己をして其(そ)の術を行なうを得ざらしむるを恐る。将(まさ)に辞して行かんとするや、近史二人を魯君に請い、之(これ)と倶(とも)に亶父に至る。邑吏(ゆうり)皆朝(ちょう)す。宓子賤、二史をして書せしむ。史方(まさ)に将(まさ)に書せんとするや、宓子賤、旁(かたわら)より時に其の肘(ひじ)を掣揺(せいよう)す。史、書して善からざれば則(すなわ)ち宓子賤、之が為(ため)に怒る。史甚(はなは)だ之を患(うれ)い、辞して帰らんと請う。……二史帰りて君に報ず。……魯君太息して嘆じて曰(いわ)く、宓子此(こ)れを以(もっ)て寡人(かじん)の不肖(ふしょう)を諫(いさ)むるなり。寡人、宓子の政を乱し、宓子をして其の術を行なうを得ざらしめしこと、必ず数々(しばしば)(これ)有りしならん」





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